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「その後の介護に役立った」思い出の介護 ...「脳梗塞で右側に麻痺の残る高齢の男性」

[2022.02.09]
 訪問介護員になって間もない55歳の頃、サービス責任担当者とご一緒に伺う。
    外出介助、入浴介助、リハビリがご本人の希望。頭脳明晰で言語障害も無いが、右半身に麻痺が残った。非常に努力家で、動きの鈍くなった右半身を巧みに残存能力でカバー。ベッドからの起き上がりは左手と、反動を利用し巧みに起きる。
 病院のリハビリで習ったとの事で、着るものを口にくわえ実に上手く着る。この方には私が教わる事が多かった…ヘエ~…そうして着るんだ!
 まずは外出介助(階段の無い4階)。階段の昇降も見守り。杖を使い左足を軸に右足を振って上手く歩く。時に健常者と間違える。「凄いですね」に嬉しそう。自分の歩く目標がある。近くの公園まで行き一旦休憩と雑談。あくまで麻痺側の少し後方を歩く見守り。
 自宅に戻り入浴介助。やはり自分で下着は脱ぐ。必要な衣服は奥様が用意。ご本人が脱いだ下着は表裏を直して洗濯機に。
 風呂が狭いので洗い難い。背中をゴシゴシ洗うのが好き「もっと力入れて!」「皮が剥けちゃいますよ?」「大丈夫もっと!」
 入浴中に腕のリハビリ開始。お湯の中で腕や指のマッサージ「もっと強く!」「怪我したら大変?」「大丈夫その位で折れない!」「いや~お風呂で動かすの気持ちいいね!」私は汗びっしょり…暑い、まるでサウナ状態。
 「先週より動く範囲が大きくなったですね」「新間さん上手いね~理学療法士と同じやり方だよ」
 入浴後は、ベッドで手足のリハビリ?
 やる以上は「プロが信念」勉強。〇〇さんのために買った本「動きづくりのリハビリテーション・マニュアル」「実技・終末期のリハビリテーション」の本でリハビリの注意点や手法を勉強したが力加減が判らない。力加減は〇〇さんが教えてくれる。リハビリ中心のディサービスに通っておりその時理学療法士がやるやり方や力の入れ加減教えてくれた。
 しかし、疲れますよ30分。この方人扱いが上手い「理学療法士より上手いよ」「ディのなんて触っているだけだよ」? 
 その後、このリハビリ経験が大いに自分を助けた。現在の介護施設で自立支援や機能訓練にこの経験が役立っています。
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